「日本語の意外な歴史」(www.jojikanehira.com)というブログを書いていますが、そこには書けない研究がたくさんあるので、「違う世界へようこそ」(www.jojikanehira.com/multi)というもう一つのブログを作りました。
「違う世界へようこそ」では、政治学、経済学、社会学などの分野、数学、物理学、情報科学などの分野、哲学の分野、言語学の分野(歴史以外のあらゆる観点から)、心理学の分野など、様々な分野を横断する形で、自由に記事を書いていく予定です。
どのテーマから書き始めようか迷いますが、現代の多くの人々が不満を持っているであろう政治・経済の話から始めることにします。深刻な格差が生じている時代なので、政治・経済のことが気になっている人は多いでしょう。
政治・経済の分野だけでなく、他の分野でもありますが、ある問題が生じて、人類が行き詰まってしまうあるいははまり込んでしまうことがあります。昨今の格差の問題もその典型的な例で、多くの人々が問題だと感じていながら、人類がそこからなかなか進めない状態です。
実は、筆者は、10~20年ぐらい前から、政治・経済の分野で、他の人々とはかなり違うことを考え始めていました。しかし、政治学者・経済学者はたくさんいるし、筆者が考えているようなことを考える政治学者・経済学者がそのうち出てくるだろうと思っていました。
ところが、予想に反して、年月が過ぎても、筆者が考えているようなことを考える政治学者・経済学者は一向に現れず、筆者は「おやっ」と思いました。もちろん「深刻な格差」は問題なのですが、「深刻な格差」に対してなにもできない人類の思考のほうにも大きな問題があるように感じられました。
近代から現代に至るまでの人類の思考(知的営み)を眺めていて、筆者には気がかりなことがあるので、まずは「人類の思考、遠隔する2点の接触」と題する最初の記事で、人類の思考が抱える問題についてお話しします。その後で、「民主制御型資本主義」と題する二番目の記事から、具体的な政治・経済の問題、新しい政治・経済の構想の話に入っていきます。
それでは、始めましょう。